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2025.10.21

リハビリテーション学部での学び|資格?就職を徹底解説


「リハビリテーション学部での学び|資格?就職を徹底解説」
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1. リハビリテーション学部とは?基本と特徴を解説

1-1. そもそもリハビリテーションとは?

「リハビリテーション(rehabilitation)」とは、病気やケガ、障がいなどによって低下した身体機能や認知能力、言語能力、日常生活能力などを回復?維持?向上させるための支援を指します。医療だけでなく、福祉、教育、地域支援など多くの分野にまたがる概念であり、幅広い場面で必要とされる取り組みです。

具体的には、運動機能の回復だけでなく、言語、認知、食事、移動、コミュニケーション、社会参加にいたるまで、多面的な支援が行われます。近年では、高齢化や障害者支援のニーズ増加にともない、リハビリの対象は医療機関にとどまらず、在宅?地域?教育?職域へと広がり、保健?予防の分野にも重要な役割を果たしています。

世界保健機関(WHO)もリハビリを「すべての人の健康のために不可欠なサービス」と位置づけ、各国に整備を促しています。リハビリテーションは単なる治療の延長ではなく、生活の質(QOL)を支える社会的基盤として重要性を増しています。

※「rehabilitation」の語源は、中世ラテン語 rehabilitatio(再び適した状態にする)に由来するとされます。

1-2. リハビリテーション学部の目的と設置大学の傾向

リハビリテーション学部は、理学療法士?作業療法士?言語聴覚士など、リハビリに関する専門職の育成を目的とした学部です。これらの職業は国家資格を必要とし、医療や福祉、教育などの分野で、人々の生活を支える重要な役割を担っています。学びの中では、基礎医学の理解に加え、リハビリ技術の実践や臨床経験も重視されます。

この分野を専門的に学べる学部は、医療系の大学や総合大学の保健医療系学部などに多く設置されています。近年は、高齢化や地域包括ケアの推進により、リハビリ職の需要が拡大しており、それに伴って学科や定員の拡充も進んでいます。実習施設との連携や多職種連携を意識した教育体制が整えられている大学も多く、実践力を養える環境が広がっています。

進学を考える際には、教育内容や国家試験対策の充実度、実習先の体制など、将来を見据えた視点で比較することが大切です。

2. リハビリテーション学部とは?他学部との違いをわかりやすく比較

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リハビリテーション学部は医療系の中でも独自の領域を持つ学部ですが、他の代表的な学部と比較することで、その特色がより明確になります。以下の4視点で比較しました。

① 専門職としての役割と目的

リハビリテーション学部:生活機能の回復とQOL(生活の質)の向上を支援する理学療法士?作業療法士?言語聴覚士などを養成。

医学部:疾病の診断や治療を行う医師の養成が中心。

薬学部:医薬品の調剤や服薬指導、臨床薬理?研究業務を担う薬剤師を養成。

看護学部:患者の療養や健康管理を担う看護師?保健師などを養成。

福祉系学部:高齢者?障がい者の自立と生活支援に関わる福祉専門職(例:社会福祉士)を養成。

② 教育内容(学びの構成)

リハビリテーション学部:解剖学?生理学?運動学などの基礎医学に加え、心理学、言語?作業科学、臨床?地域実習など実践的学習も重視。

医学部:基礎医学から臨床医学、外科?内科など幅広い医学全般を学ぶ。

薬学部:薬理、有機化学、公衆衛生、実務実習などを通じて薬剤師スキルを身につける。

看護学部:病態?看護技術?倫理?地域看護など、幅広く体系的にケア力を養成。

福祉系学部:福祉制度?相談援助?生活支援技術を中心に学ぶ。

③ 取得できる国家資格

リハビリテーション学部:理学療法士?作業療法士?言語聴覚士/医学部:医師/薬学部:薬剤師/看護学部:看護師?保健師?助産師/福祉系学部:社会福祉士?精神保健福祉士

④ 就職先?活躍フィールド

リハビリテーション学部:病院、介護老人保健施設、訪問リハ、発達支援センター、学校?企業など幅広い現場で活躍。
医学部:病院、大学病院、研究機関、行政機関、医師会などで高度な医療に従事。
薬学部:病院薬剤部、調剤薬局、ドラッグストア、製薬会社、行政の薬務部門など。
看護学部:医療機関、保健所、学校保健、産業看護、海外協力機関など。
福祉系学部:福祉施設、自治体、相談機関、NPO法人、学校?地域の福祉機関など。

このように、リハビリテーション学部は、診断や投薬、看護といった医療の中でも、「生活機能の回復」と「その人らしい暮らしの支援」という視点を軸に、他学部とは異なる役割を担う学部です。医療?福祉の現場で多職種と連携しながら、患者や利用者のQOL(生活の質)を高める実践力を養う点において、非常に実践的かつ社会的ニーズの高い学びと言えるでしょう。

3.リハビリテーション学部で学べることとは?

3-1. リハビリ3職種の学問的違いと役割の比較

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リハビリテーション学部では、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の3つの職種に関連する学問を学びます。

それぞれ対象とする機能や支援方法が異なり、学びのアプローチも分かれています。

?理学療法:歩行や筋力の回復を目的とし、運動療法や物理療法を学びます。

?作業療法:日常生活や社会参加を助けるための活動支援を中心に学びます。

?言語聴覚療法:ことばの発達、発音、嚥下などの障がいに対応する知識と技術を学びます。

どの職種も「その人らしい生活を支える」ことが共通の目的です。学部ではこれらの違いとつながりを理解し、将来の専門領域を選ぶための基盤を固めていきます。

3-2. リハビリテーション学部では何をどう学ぶ?座学?演習?臨地実習

リハビリテーション学部では、医療専門職として必要な知識と技術を、座学?演習?臨地実習の3段階で段階的に学んでいきます。大学によって科目や時間数は異なりますが、学びの流れには共通した特徴があります。

座学:医療とリハビリの基礎を学ぶ

?人体の構造?機能に関する科目 例:解剖学、生理学、運動学、神経科学

?各専門分野の基礎知識 例:理学療法評価学、作業療法概論、言語発達学

?心理?倫理?社会的側面への理解 例:心理学、医療倫理、社会福祉学、対人援助技術

知識の習得だけでなく、「人を多面的に理解する視点」を身につけることが重要です。

演習:知識を応用し、技術を身につける

?患者役の学生や模擬患者を使ったシミュレーション演習

?訓練機器の操作や身体誘導法の実践

?対人支援スキルやコミュニケーションの練習

また、「チーム医療」を理解するための専門職連携教育(IPE)も行われます。

看護学部や他学部と合同での演習を通じて、他職種と協力する姿勢や役割理解を深めていきます。

臨地実習:実際の現場で学びを深める

一定の準備を経て、医療機関?福祉施設?地域支援センターなどでの実習がスタートします。

?患者とのコミュニケーション、訓練計画の提案

?指導者の指導のもとでの施術?支援の体験

?チームカンファレンスへの参加など、現場での連携経験

実習は将来の職業理解や国家試験対策、就職活動にも直結するため、非常に重要な学びの機会です。

4.リハビリテーション学部で取得できる国家資格とその活かし方

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4-1. 理学療法士?作業療法士?言語聴覚士の資格概要

リハビリテーション学部では、理学療法士?作業療法士?言語聴覚士という3つの国家資格を目指すことができます。いずれも厚生労働省が認定する医療専門職で、法的にも高度な専門性が認められています。

? 理学療法士(PT):運動機能の回復や維持を目的に、歩行訓練や筋力強化を行う

? 作業療法士(OT):作業(生活行為)を通して日常生活や社会参加の支援を行う

? 言語聴覚士(ST):言語や聴覚、嚥下機能の障がいを持つ人を対象に訓練を行う

これらの資格を活かす進路は多岐にわたります。医療機関や介護施設、保育園、学校、在宅支援、スポーツ領域、さらには企業や自治体の福祉政策に関わる道もあります。

自分の興味?特性に合ったキャリアを築きやすいのが、この分野の魅力です。

4-2. 国家試験の受験要件と大学での資格支援体制

国家資格を取得するには、大学のカリキュラムを修了したうえで国家試験に合格する必要があります。リハビリテーション学部では、その受験要件を満たす教育課程が整備されています。

大学では、国家試験対策の一環として模擬試験や補講、グループ学習などが実施されており、過去問題を活用した授業や個別指導も一般的です。また、国家試験に向けたスケジュール管理やメンタルサポート体制が整っている大学も増えています。

これらのサポートを活用することで、卒業後に資格を「ただ取得する」だけでなく、現場で実際に活かせる知識や技術として身につけることができます。

4-3. 試験合格率と必要な学力の目安

リハビリ職の国家試験は、受験者の努力と大学の支援体制により高い合格率を維持している学校が多くあります。

?理学療法士?作業療法士:合格率は概ね70~90%

?言語聴覚士:合格率は60~80%前後(新卒?既卒で変動)

受験に必要な学力は、生物?化学といった理系科目の基礎力、論理的思考力、実習への積極的な姿勢などが挙げられます。また、日々の授業や実習への真摯な取り組みが合否を左右する大きな要因となります。

資格を活かすには、資格取得後の「専門性の深掘り」や「継続的な学び」も重要です。リハビリの現場は日々進化しており、セラピストとしての成長も続いていきます。

5.将来の就職先とリハビリ職の働き方

リハビリテーション学部を卒業し、国家資格を取得すると、医療?福祉?教育?地域支援など多様なフィールドで専門職として働くことができます。ここでは代表的な就職先と、それぞれの働き方の特徴を見ていきましょう。

5-1. 病院?介護施設?地域包括ケアなどの職場

医療機関や介護施設は、リハビリ専門職の主な就職先です。特に急性期病院、回復期リハビリテーション病棟、介護老人保健施設などでは、医師や看護師と連携しながら、日常生活動作の回復を支援する役割を担います。

また、近年は地域包括ケアシステムの推進により、地域の診療所や通所リハ(デイケア)でのニーズも拡大。住み慣れた場所で生活を続ける高齢者に対して、在宅復帰を支える専門職としての役割が重要視されています。

5-2. 福祉?教育?在宅リハなど多様なキャリア

医療現場以外にも、障がい者支援施設や特別支援学校、在宅リハビリ分野などで活躍するケースも増えています。たとえば、作業療法士や言語聴覚士は、発達障害やコミュニケーション障害を持つ子どもを支援する教育現場でも求められています。

また、在宅リハでは利用者の自宅を訪問し、生活環境に応じた訓練や指導を行うなど、よりパーソナルな支援が可能です。こうした分野は、より長期的で深い関係を築くリハビリ支援を実践したい人に適しています。

5-3. 今後の需要とリハビリ職の将来性

日本はすでに世界有数の高齢社会に突入しており、リハビリ専門職の需要は年々高まっています。厚生労働省の資料でも、地域包括ケアや予防医療、健康寿命延伸政策のなかでリハビリ職の役割が拡大していくと明記されています。

加えて、今後は高齢者だけでなく、若年層や働く世代のメンタルケアや生活支援にもニーズが広がると予測されています。医療や福祉にとどまらず、スポーツや職場復帰支援などにも専門性を活かす道があり、「人の生活を支える仕事」としての将来性は非常に高いと言えるでしょう。

6.リハビリテーション学部の大学選びのポイント

6-1. 国家試験合格率?実習先?卒業後の進路実績

リハビリテーション学部を選ぶ際、最初に注目したいのが「その大学で、資格が取れて、将来につながるかどうか」です。

その判断材料となるのが、次の3つの実績です。

① 国家試験合格率

国家資格を目指す学部では、合格率の高さが「どれだけ実践的で効果的な学びが提供されているか」を示す大切な目安になります。

チェックポイント:

?全国平均と比べて大きな差がないか

?年ごとの合格率が安定しているか

?模擬試験や補講などの支援体制が整っているか

② 実習先の質と数

リハビリテーション分野は、実習での学びが将来に直結します。実習先がどのような施設で、どのくらいの数と種類があるかは、学びの幅を左右します。

注目すべき点:

?実習先がどのような施設か(総合病院、地域リハ、福祉施設など)

?提携先の数や地域の広がり

?実習中のサポート体制(指導教員の関わりなど)

③ 卒業後の進路?就職実績

「資格を取ったあと、どんな場所で活躍できるか」も大学選びの重要なポイントです。単に就職率が高いだけでなく、どのような分野に進んでいるかに注目しましょう。

見るべき観点:

?病院?福祉施設?教育現場など、進路の広がり

?リハビリ職として就職している割合

?スポーツリハや地域支援、公務員などの進出実績

この3点を総合的に確認することで、自分に合ったリハビリテーション学部かどうかを見極める判断材料になります。

6-2. 学費?奨学金制度?学生サポート

リハビリテーション学部は、専門教育や実習が多く組み込まれているため、学費はやや高めになる傾向があります。授業料?施設費?実習費などの内訳を事前に確認し、4年間で必要となる総額をイメージしておくことが大切です。

一方で、奨学金や学費免除制度が充実している大学も多く見られます。大学独自の給付型奨学金、あるいは自治体?医療機関との提携による修学支援制度(卒業後の勤務条件付きなど)が用意されている場合もあるため、しっかり調べておきましょう。

さらに、学生生活を支えるメンタルケア、就職支援、国家試験対策などのサポート体制も大学選びの重要な視点です。安心して4年間を学べる環境が整っているかどうか、オープンキャンパスなどで実際に確認してみることをおすすめします。

6-3. オープンキャンパスでチェックすべき点

オープンキャンパスは、パンフレットやWebでは得られない「リアルな学びの雰囲気」を体感できる貴重な機会です。特にリハビリテーション学部では、実習環境やサポート体制、在学生の声などを自分の目で確かめることが、進学後の満足度に直結します。

【見て?聞いて確認したいチェックポイント】
  • 模擬授業や実習体験の有無(実際の学びを体験して適性を確認)
  • リハビリ機器や設備の充実度(機材?施設の広さ/新しさ)
  • 国家試験?就職サポートの説明内容(合格率?支援体制の具体性)
  • 在学生や教職員との距離感(話しかけやすさ?親身さ)
  • 学費や奨学金に関する情報の提供(制度の有無?内容)
【質問しておきたい内容の例】
  • 実習はいつ?どこで?どのくらいの期間行うのか?
  • 国家試験対策の具体的な支援内容は?
  • 卒業後の進路や就職実績は?
  • 学生生活の雰囲気や、課題?勉強のボリューム感は?

7.まとめ:リハビリテーション学部とは何か──学びの特徴と将来性をわかりやすく整理

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リハビリテーション学部とは、理学療法士?作業療法士?言語聴覚士といったリハビリ専門職を目指す学生に向けて、医学的?社会的な知識と実践的な技術を体系的に学べる学部です。講義や実習、チーム医療を重視したカリキュラムを通して、医療?福祉?教育など多岐にわたる分野で活躍できる人材を育成します。

それぞれの職種の違いや役割、取得できる国家資格、就職先の広がり、大学選びのポイントなどを整理することで、リハビリテーション学部が持つ実践的な学びと将来性の高さが明確になったのではないでしょうか。どの大学を選ぶか以上に、「どのような人を支え、どのように貢献したいか」を自分自身で考えることが、進学後の学びにも大きな意味を持ちます。

高齢化や地域包括ケアの進展により、リハビリテーション専門職の社会的ニーズは今後さらに高まると見込まれます。人に寄り添い、支える力を本気で身につけたいと考える人にとって、この学部での学びは、未来を切り拓く確かな一歩になるはずです。

リハビリテーション学部 リハビリテーション学科 学科長 坂井 一也
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